コラーゲンの消化と利用
-collagen digestion and use-
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1.コラーゲンの消化
食事やサプルメントでコラーゲンを摂取した場合、コラーゲンは分子量が大きいこともあり(一般的に数千から数万)、そのままのかたちで体内に吸収されるということはあり得ません。またこれは何もコラーゲンに限った話ではなく、通常の食物(例:コメ、野菜、魚、肉など)でも同様です。
コラーゲンはたんぱく質の一種であり、食事として摂取されたコラーゲンは、最初に胃において消化されます。胃における消化はたんぱく質分解酵素ペプシンの働きによるもので、ペプシンの働きによりコラーゲン(=たんぱく質)はペプトンへと分解されます。
ペプトンへと分解されたコラーゲンは次に小腸へと送られ、小腸に存在するたんぱく質分解酵素の働きを受けて消化されていきます。小腸における消化は、小腸に存在するたんぱく質分解酵素トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼによるもので、これらは膵臓から分泌される膵液中に含まれています。そしてこれら3種類のたんぱく質分解酵素はペプトンに作用して、ペプトンをポリペプチドへと分解します。(トリプシンは塩基性アミノ酸残基、キモトリプシンは芳香族アミノ酸残基、エラスターゼは脂肪族アミノ酸残基に働きかけ、それぞれのペプチド結合を切断します)
その後、ポリペプチドに対して同じく膵液中に存在するカルボキシペプチダーゼ、ならびに腸液中に存在するアミノペプチダーゼというふたつのたんぱく質分解酵素が作用して、ポリペプチドをアミノ酸(遊離アミノ酸)へと分解します。そしてアミノ酸レベルにまで分解されて、初めてコラーゲンは腸の粘膜から体内に吸収されていきます。
吸収されたコラーゲン(=分解されたアミノ酸)は肝臓まで運ばれ、一部がたんぱく質に再合成され、そのほかのアミノ酸とともに血液を通じて身体の各組織へと運ばれて行きます。そして各組織において、組織や酵素などを作るのに利用されています。
2.コラーゲンの利用
コラーゲン摂取でよく話題となるのが、消化吸収されたコラーゲンが必ず体内でコラーゲンに再合成されるのか否かという点です。これについては、残念ながら明確な答えはありません。食事として摂取された「たんぱく質」は、消化吸収された後に、細胞内にあるDNAの指令により必要なたんぱく質に再合成されると考えられています。
食物がコラーゲンであれ、肉であれ、大豆であれ、その中に含まれるたんぱく質は上述の通りアミノ酸へと分解されてしまうわけで、そのアミノ酸は体内で必要とされる場所で利用されることになります。従って、体内のコラーゲンが不足している人であればコラーゲンへと再合成される可能性もある反面、体内のコラーゲンが充分に満ち溢れている人ではコラーゲンに再合成されない可能性もあります。しかし、数々の臨床検査の結果などを鑑みれば、摂取されたコラーゲンが体内でコラーゲンへと再合成される可能性は高いものと考えられます。これが「食事として摂取したコラーゲンが、体内でコラーゲンを作る原料となっている」という考え方として示唆されているものとなります。
またコラーゲンの摂取が体内の新陳代謝に大きく関与しているという報告もされています。「コラーゲン博士」の異名を持つ高橋周七教授の研究報告が有名ですが、食事中のたんぱく質にコラーゲンを含む食事を摂取するグループと、非コラーゲン質のたんぱく質のみの食事を摂取するグループを比較した場合、コラーゲンを食事に含むグループの方が2.5倍もコラーゲン合成能力が高くなるというものです。前述の「食事として摂取したコラーゲンが、体内でコラーゲンを作る原料となっている」という部分に留まらず、コラーゲン摂取が身体の新陳代謝を向上させることにより、もともと体内に存在するコラーゲンの代謝を促進してリフレッシュするということになります。
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